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賀川豊彦献身100年にあたって
-社会福祉法人雲柱社の課題は何か-
理事長 服 部 栄
法人の創立者賀川豊彦が21歳の時に、一身をなげうってスラムでの活動を始めてから100年目を迎えることになりました。この間、福祉の分野に限って言うならば、関西におけるイエス団、関東では本所賀川記念館と雲柱社が、創立者の思想と実践の継承を目指して事業を継続してきました。
社会福祉をめぐる状況がめまぐるしく変化する中で、民間における社会福祉事業の中心的な担い手である法人もまたその変容が迫らています。
ここ10数年にわたって断行されてきた基礎構造改革は、福祉の世界においても人間同士の協働や連帯の気風を後退させ、福祉の利用者と担い手の間の親和的な関係を希薄にさせてきました。
賀川豊彦は常に「いと小さき者」(社会の中で最も労苦している人たち)に目を向け、その労苦を軽減するために働きました。一方は、なぜ、このような人々が生み出されて来るのかについて、人間の精神と社会構造の変化が必要であるのと考えから様々な社会福祉事業、相互扶助を基本とした組織づくり、人々の意識を変革するための社会運動等々に取り組んできました。
これらすべては時代を先取りするものでありましたが、この混迷の時代にあって、「第三の道」が模索されているときにあたり、改めて賀川豊彦の思想が注目され評価されることになりました。
献身100年を期に、賀川豊彦が関わったこれらの組織、事業体、運動体が一体となって、先達の実践と思想を現代社会に向かって発信するために、数々の取り組みが行われています。
ところで、社会福祉法人雲柱社はこの機に何をなすべきなのでしょうか。私たちは社会福祉法人雲柱社は、賀川豊彦が、他者の重荷を共に負いながら、その人たちが人間らしく生きていくことを支え実現するための働きをしていくという、願いと思いを込めて設立された法人であります。今、私たちのまわりには生きる事の困難さを抱えて呻吟している人たちが多くいます。これらの人たちの問題を共に担い、共に生き、人間らしく生きる社会をつくっていく事がわたしたち福祉の現場にある者に負わされた課題なのです。
社会福祉法人雲柱社で働く皆さん。
献身100年を迎え、私たちは創立者の思想と実践に戻り、この意義ある仕事に向かって、汗をながし、身を屈して隣人に仕える実践に取り組んでいきたいと考えています。
また、このような実践を通して、私たちに課せられた「地の塩、世の光」としての責務を果たしていきたいと願っています。
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2009年4月1日 |
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社会福祉法人
雲柱社
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